第5話「ここは湯のまち、海鳴温泉なの」
休日を利用して、温泉旅行へと出かける高町家・月村家一同とアリサ。
先日遭遇したフェイトとの一件以来、ひとつも発見できていないジュエルシードのことなど、色々考え込んでしまっているなのはに、休日くらいはゆっくりするようにとすすめるユーノ。
それを受け入れ、アリサ・すずかたちと共に温泉を楽しみ、のんびりしているなのはだったが、そこに突然、一人の女性…アルフが現れた。
「キミかね、うちの子をアレしてくれちゃってるのは…」
そう言ってなのはを値踏みするように眺めるアルフの失礼な言動と行動に、アリサがくってかかる。
アルフはその場を「人違いだった」と笑ってごまかすが、なのはとユーノに、そっと「子供はいい子でお家で遊んでなさいね」と、殺気と魔法の気配を残して去っていく。
のんびり温泉を楽しむアルフは、フェイトに念話で通信する。
フェイトは、ジュエルシードのおおまかな位置特定が済んだことを伝え、アルフは自ら見てきたなのはを「フェイトの敵ではない」と笑う。
そして、夜。眠るアリサとすずかの横で、ユーノと二人で話すなのは。
昼間の女性が、おそらくはフェイトの関係者であること。
そして、ユーノは自らの意志を表明しようとする。
やはりこれ以上、なのはを巻き込めないということ。
ここからはひとりでジュエルシード集めをする…ということを告げようとした瞬間、その言葉はなのはに止められる。
「はじめはユーノくんのお手伝いだったけど、今はもう違う。自分がやりたいと思ってやってることだから」と、なのはは今後も行動を共にすることをユーノに告げる。
一方、ジュエルシードを発見したフェイトは、アルフとともに封印に入る。
現場に急ぐなのはだったが、フェイトはすでに封印を終えていた。
フェイトの傍らにいるアルフを見て驚く二人。
アルフはフェイトの魔力で生み出された魔法生命…「使い魔」であり、フェイトを守る存在であることを告げ、犬狼姿に変身して襲いかかってくる。
ユーノがバリアで防ぎ、強制転移魔法でアルフと共に森の中に消え、橋の上で取り残されるなのはとフェイト。
ユーノを指して「いい使い魔を持っている」というフェイトに、なのははユーノは使い魔でなく、自分の大切な友達であるということを告げる。
その言葉にかすかな怒気をはらみながら「どうするの?」と聞くフェイト。
話し合いで解決したいというなのはに
「言葉だけじゃきっと何も変わらない。伝わらない」と襲いかってくるフェイトに、なのはは否応なしにジュエルシードひとつを賭けた勝負をすることになってしまう。
一方、森の中を駆け抜けるユーノとアルフ。ユーノはアルフたちの真意を問い、ジュエルシードは危険なものであると伝えるが、アルフは答えない。
上空ではなのはとフェイトの戦闘が続き、フェイトの砲撃魔法・サンダースマッシャーとなのはのディバインバスターが衝突。
互角の撃ち合いの中、なのはの魔力に答えたレイジングハートがバスターの威力を増し、スマッシャーを撃ち抜く。
なのはが勝利したかに見えた戦闘だったが、フェイトは上空に回避し、サイズフォームでの斬撃をなのはに振るう。
だが、フェイトの刃はなのはの首の直前で制止していた。
なのはの危機に、レイジングハートはジュエルシードをひとつ排出する。
そんなレイジングハートに驚くなのはだったが、フェイトは「きっと主人思いのいい子なんだ」とつぶやき、ジュエルシードを回収して立ち去ろうとする。
立ち去るフェイトの背中に、「あなたの名前は?」と問うなのは。
フェイトは静かに自らの名を告げる。
自分の名を告げようとするなのはだったが、フェイトはアルフとともに去っていってしまう。
あとにはただ、静寂が残るのみだった。