公開日のスタッフトークに続き、2日目となる10月20日(土)には、高町なのは役の田村ゆかりさん、フェイト・T・ハラオウン役の水樹奈々さん、八神はやて役の植田佳奈さん、統括プロデューサーの三嶋章夫さんによる舞台挨拶が、ユナイテッドシネマ豊洲、TOHOシネマズ上野、MOVIXさいたまにて行われた。
各会場共に上映後のトークとなったため、まずは作品の感想からスタート。
「前・後編にして劇場で上映するというのは、チャレンジングな試みだったんです。(物語はもちろんですが)アニメチームが本当に頑張ってくれまして、そういう意味でも感動しました」と語ったのは三嶋さん。
それに続くように田村さんが、「なによりも、完結した!できたー!よかったぁ!というのが一番大きかったです」と前後編に渡る壮大な物語が終了したことへの思いを馳せると、水樹さんは、「スタッフさんの情熱がそこに全部注がれているのを感じて、感情がまさに“Detonation”しているようでした!」と、タイトルをもじり、熱弁。
植田さんは、「やっとみなさんに届けることができて感動しています」と、1年を経てようやく完結編が届けられたことへ安堵の表情をみせた。
又、観客より、リピーター来場特典のコマフィルムを見せてもらい、盛り上がる一幕も。会場内には大きな笑いが起こっていた。
そして、Detonationでは多くの挿入歌が使われているのが特徴ということで、楽曲についてのエピソードトークへ。
ディアーチェとして挿入歌を担当した植田さんからは「歌い方は少し苦悩しましたが、ユーリを守りたいという気持ちを乗せて歌いました」と、なのはとして挿入歌を担当した田村さんからは「天使になった気持ちで歌わせてもらいました」といったレコーディング時のエピソードが飛び出すと、客席からは思わずどよめきが起こっていた。
一方、主題歌・挿入歌を担当した水樹さんからは「(挿入歌の)「GET BACK」は流れるシーンに合わせて、記憶を取り戻す、幸せだった時間を取り戻すということを描けたらと歌詞にその想いを盛り込みました。主題歌は、歴代の主題歌に出てくるキーワードと前作「Destiny’s Prelude」と対になる部分を織り交ぜた歌詞になりました」という作詞に関する裏話もあり、どうやら歌から捉えるDetonationという観点でも楽しめる要素が満載ようだ。
又、シュテル・レヴィ・ディアーチェといった、それぞれがなのは・フェイト・はやてとは異なるタイプのキャラクターを演じたことについて、田村さんから、芝居に遊びが加えられるレヴィが「うらやましい!」という発言が。そして三嶋さんからは、物語が進むにつれ、3人の性格が変わっていく様が表現されていたことに対し、「やっぱり役者ってすごい!」と改めて感心したことが伝えられた。
3回目のMOVIXさいたまでは、自身が演じたキャラクター以外で好きなシーンの話に。トップバッターの植田さんが「イリス!」と発言すると、すかさず田村さん、水樹さんから「あー!!!(私も!)」という反応が。そして、ここからは怒涛の如くイリス役の日笠さんの演技を賞賛する展開に。しかし、日笠さんも共に登壇する翌日の舞台挨拶に向けては、「いたら言わない!」「絡みついてくるから(笑)」と3人が口々に言うと、観客からも笑いが起こっていた。
そんな中、この3回に渡る舞台挨拶もエンディングの時間に。最後は一人ずつメッセージが述べられた。
三嶋「本当にたくさんの方に自信を持って、なのはらしいものができました!観てくださいって言える作品が出来たと思いますので、出来たら繰り返し観ていただいて語り合っていただければ嬉しいです」
植田「新しい展開がある度に新しいファミリーが増えて、時が経てば経つほど楽しくなって、みんなが仲良くなって、素敵な作品だなと思います。これからも末長くなのはを応援していただいて、楽しんでいただけると嬉しいです」
水樹「14年も同じ作品に携われること、更にキャラクターが成長していく過程を一緒に追いかけていけることってなかなかなくて、こんな贅沢なことはないと改めて思っています。みなさんこれからもDetonation、そしてなのはを愛し続けていただければ嬉しいです」
田村「(14年続く中で)また幼いなのはを演じさせてもらって、変わっちゃいけない何かってあると思うんですけど、キャラクターも成長しているので変わった方がいいと思う部分もあって。またキャラクターが成長していく所に立ち会えることができたら嬉しいなと思いました。88歳とかだと声出せないですけど…(笑)。もし、なのはを観たことがないという人がいたらぜひ誘ってほしいです。でも後編なのでBlu-rayをお家で一緒に観てから来て下さい!」
これまで紡いできた「なのは」の歴史とこれから紡いでいく「なのは」の歴史、どちらにも欠かせないこの4名による舞台挨拶は、終始「なのは愛」に満ち溢れていた。
そして、上映直後に堪能できたこの貴重なトークセッションに、きっと「なのは愛」に満ちた観客の感情も“Detonation”したことだろう。